為替市場では5月の末にはドル円で110円を付けていましたが、6月からは急速に円高が進んでいます。現在ではイギリスのEUからの離脱問題があり、さらに為替市場ではリスク回避の動きが出ています。その結果として、日本円が買われる展開となり、ドル円では一時105円台を付けるまでに円高が進行しています。これまでのFXの戦略としては、為替市場の流れ通りにドル売り円買いのポジションを組めば良い状況が生まれていました。
しかし、ドル円が105円を付けてからは、FXでは逆張りのポジションが有効になってくると考えます。今後においては、アメリカで利上げを行うかどうかの決定が行われることになります。しかし、アメリカでは6月の利上げは見送られる公算が高いとみられています。また、日本においても政策決定会合の発表がされる予定がありますが、日本でも追加の金融緩和は見送られるとの見方が強いです。
こうしたイベントを通過してくると、市場の不透明感が和らいでいく可能性があります。そのため、徐々に為替市場でもリスク回避の動きが弱まってきて、今までの巻き戻しの動きが起きてもおかしくないです。したがって、FXでは円売りドル買いのポジションを取ることに妙味が出ていると考えます。また、6月23日にはイギリスでEU離脱の国民投票がありますが、EUに残る結果が出ると急速に円安ドル高の流れが起こることが想定されます。
よって、国民投票の当日に出口調査などでEU残留の可能性が高まったニュースが流れた場合には、FXではやはり円売りドル買いのポジションを取ることもできます。