FXをするにあたっては、目先の値動きにとらわれず、さまざまな情報をアンテナを高くしてつかんでおいたほうがよいといえます。世界各国の政治や経済の状況、特に雇用や工業生産などの経済統計の数値、そして政策金利などといったものは、通貨の値動きの変動をもたらすものです。政策金利は、各国の中央銀行、たとえば日本であれば日本銀行が、その国の雇用や経済の状況などを考慮して、数か月程度の間隔で見直しをして公表するものであり、民間の銀行の預金口座の利率などにも直結するものです。一般的にいって、国内に海外からの企業の投資を呼び込みたいと考える発展途上国や、先進国でも景気がよい国々では、この政策金利が高く設定されており、デフレ払拭を掲げるわが国のような先進国では、金利が低く設定されていることが多いといえます。
したがって、FXでスワップポイントを収益の柱にしている人であれば、高金利の通貨をできるだけ長い期間保持することによって、より多くのスワップポイントを受け取り、収益を上げることができるというわけです。ただし、発展途上国の政治体制というのはきわめて不安定であり、今まではなにごともなかったので安心していると、暴動やデモ、戦争などの突発的な事態で、またたく間に通貨の価値が下落してしまうという点には注意しなければなりません。こうした場合、スワップポイントは付くものの、もともとの通貨の価値が買ったときよりも低い水準になってしまい、FXの口座の含み損が広がってしまうおそれがあります。